資格は 「内定を取る魔法」ではない
資格は、 未経験者にとって 勉強する範囲を決めたり、 基礎知識を学んだことを 示したりする材料になります。
一方で、 資格を取っただけで 実務経験者と同じスキルになるわけではありません。
希望職種に必要な知識を学ぶために 資格を利用する。
IT未経験者が 検討しやすい資格5つ
| 資格 | 主な分野 | 向きやすい職種 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ITパスポート | IT、 セキュリティ、 経営、 マネジメント | ITサポート、 社内IT、 職種未定 | IT全体を広く学ぶ 国家試験 |
| 基本情報技術者 | IT全般、 アルゴリズム、 セキュリティ等 | 開発、 エンジニア全般 | ITパスポートより 技術寄り |
| CCNA | ネットワーク、 IP、 セキュリティ、 自動化 | ネットワーク、 インフラ | Ciscoの ネットワーク資格 |
| LinuCレベル1 | Linux、 サーバー、 NW、 セキュリティ | インフラ、 サーバー、 クラウド | 101・102の 2試験 |
| AWS Cloud Practitioner | AWS、 クラウド基礎 | クラウド、 IT全般 | AWS認定の Foundational |
「おすすめ度」は 人によって変わるため、 目指す仕事から逆算して選びます。
30秒| 自分ならどの資格?
今の状態に近いものを 選んでください。
診断結果は目安です。 実際には応募したい求人の 必須・歓迎条件も確認してください。
ITパスポート
ITパスポートは、 情報処理技術者試験の一つである 国家試験です。
IT技術だけでなく、 企業活動、 経営戦略、 マネジメント、 セキュリティなどを 幅広く扱います。
- IT用語がほとんど分からない
- まだIT職を決めていない
- 社内IT・サポート系を考えている
- 広く基礎から学びたい
ネットワークエンジニア志望なのに ITパスポートだけを何か月も勉強するより、 基礎を理解したら ネットワーク学習へ進む方が 目的に合う場合があります。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、 ITパスポートよりも 技術者向けの内容を含む国家試験です。
科目Bでは 情報セキュリティと アルゴリズム・プログラミング的思考を 中心に問います。
- 開発職を考えている
- IT技術全体の基礎を深めたい
- アルゴリズムも学びたい
- ITパスポートより一段深く学びたい
2026年は試験システム更新に伴い、 年末以降に試験実施休止予定があります。 受験時にはIPAの最新日程を確認してください。
CCNA
CCNAは Ciscoのネットワーク資格です。
現行の 200-301 CCNA v1.1 では、 ネットワークの基礎、 ネットワークアクセス、 IPコネクティビティ、 IPサービス、 セキュリティ、 自動化・プログラマビリティ等を扱います。
- ネットワークエンジニア志望
- インフラエンジニア志望
- IP・ルーティング等を体系的に学びたい
学習時に Packet Tracer等を使って 設定を試すと、 単語の暗記だけより 仕事内容を理解しやすくなります。
LinuCレベル1
LinuCレベル1は、 Linuxシステムの 基本操作・構築・運用管理に関する スキルを確認する認定です。
2026年9月時点では Version 10.0 が公開されています。
レベル1認定には 101試験・102試験の 両方への合格が必要です。
候補になりやすい人- Linuxサーバーを学びたい
- インフラエンジニア志望
- 将来クラウドも触りたい
- コマンド操作を体系的に学びたい
仮想環境などを使い、 cd、 ls、 grep、 chmod等の 基本操作から試してみましょう。
AWS Certified Cloud Practitioner
AWS Certified Cloud Practitionerは、 AWSクラウド、 主要サービス、 クラウド用語等の 基礎理解を確認する Foundationalレベルの認定です。
AWS自身も、 IT・クラウド経験がない人にとって 認定ジャーニーの 出発点として案内しています。
- AWSに興味がある
- クラウドの全体像を知りたい
- インフラ・クラウド志望
Linux、 ネットワーク、 AWSの実操作なども 合わせて学ぶと 実務イメージを作りやすくなります。
目指す職種別| 資格の選び方
ITパスポートで IT全体を触りながら、 求人を見て 興味のある職種を探す。
ITパスポート等で基礎を学びつつ、 PC、 Windows、 Microsoft 365、 ネットワーク基礎も見る。
ITパスポート、 基本情報、 ネットワーク等から 求人内容に合わせて選ぶ。
ネットワーク基礎 → CCNAが 分かりやすいルート。
Linux基礎 → LinuC、 さらにネットワーク基礎も学ぶ。
Linux・ネットワーク基礎 + AWS Cloud Practitioner等。
基本情報の学習に加えて、 実際にコードを書く。
ネットワーク・OSの基礎を優先し、 その後セキュリティ学習へ広げる。
資格取得を 後回しにしていいケース
応募を並行していいケース
- 希望職種が決まっている
- 未経験可求人が実際にある
- 基礎学習をすでに始めている
- 応募条件に資格必須と書かれていない
- 面接で学習内容を説明できる
先に勉強した方がいいケース
- IT用語がほぼ分からない
- 希望職種の仕事内容を説明できない
- 面接で学習内容を何も話せない
- 応募資格として資格が指定されている
- 自分がIT学習を続けられるか試したい
「CCNA勉強中」 「Linuxを学習中」など、 現在進行中の行動も 志望動機や面接で説明できます。
資格を取っても 転職で弱くなりやすいパターン
希望職種が決まらず、 資格の数を増やすことが 目的になっている。
Linux、 AWS、 ネットワーク等を 問題集だけで終わらせる。
実際の求人で 何が求められているか確認せず 勉強を続ける。
前職経験、 志望動機、 面接、 求人との相性も 転職では重要。
未経験ITなら この順番で進める
IT業界ではなく 具体的な仕事内容を決めます。
資格、 技術、 経験の 共通条件を確認します。
ネットワーク、 Linux、 IT全般など 必要な分野から開始。
試験範囲を利用して 知識を体系化します。
完璧になるまで待たず、 未経験可求人の反応も確認。
Linux、 ネットワーク、 クラウド等を ハンズオンで試します。
資格と一緒に 準備しておきたいこと
よくある質問
完全未経験なら ITパスポートから?
IT用語がほとんど分からない場合は 基礎を広く学ぶ入口になります。
ただし、 ネットワーク等 目標職種が明確なら その分野の基礎学習へ 早めに進む方法もあります。
資格なしでも IT転職できる?
資格必須ではない求人もあります。 求人条件を確認し、 資格取得だけでなく 現在の学習や前職経験も整理してください。
CCNAとLinuCならどっち?
ネットワーク中心ならCCNA、 Linuxサーバー中心ならLinuCが 分かりやすい選択肢です。
インフラでは 両方の知識が関係する場合もあります。
AWS Cloud Practitionerだけで クラウドへ転職できる?
資格だけで 実務スキルが保証されるわけではありません。
Linux、 ネットワーク、 AWSの実操作も 並行して学ぶとよいでしょう。
基本情報は難しい?
ITパスポートより 技術寄りの範囲を含み、 科目Bでは アルゴリズム・プログラミング的思考も扱います。
完全初心者なら、 基礎用語を理解してから 進む方法もあります。
資格は何個取ればいい?
数に正解はありません。 希望職種に直接関係する資格を 一つ選び、 求人応募や実際の操作を 並行する方が目的を明確にしやすいです。
参考情報・試験データ
試験概要は 各試験実施団体の公式情報を 2026年9月30日に確認しています。
- IPA ITパスポート試験
- IPA 情報処理技術者試験
- Cisco 200-301 CCNA
- LPI-Japan LinuCレベル1
- Amazon Web Services AWS Certified Cloud Practitioner
試験範囲、 料金、 実施方式、 認定制度は 今後変更される可能性があります。 特に受験直前には 各実施団体の公式ページで 最新情報を確認してください。 資格取得は 採用・内定・給与アップを 保証するものではありません。